厚労省主催の検討会議の要請で開発
第一三共株式会社は2017年3月30日のニュースリリースで、国内グループ会社の第一三共プロファーマ株式会社が、癌疼痛治療剤「ナルラピド錠1mg・2mg・4mg(即放性製剤)」、「ナルサス錠2mg・6mg・12mg・24mg(1日1回投与型徐放性製剤)」(一般名:ヒドロモルフォン塩酸塩)について、厚生労働省より国内における製造販売承認を取得したと発表した。
ヒドロモルフォン製剤は、厚生労働省主催の「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」で検討し開発企業を募集して開発した薬剤であり、2012年に第一三共が開発を決定し、一般社団法人未承認薬等開発支援センターから助成を受け開発している。
がん患者の生涯にわたるトータルケアに貢献
海外においてヒドロモルフォン製剤は、80年以上販売されている、あへん系麻薬性鎮痛剤であり、世界保健機関のがん疼痛治療のためのガイドライン等において疼痛管理の標準薬に位置付けられて使用されている。
日本では、今回の「ナルラピド錠」及び「ナルサス錠」に加え、ヒドロモルフォン塩酸塩の注射剤も申請中であり、オキシコドン塩酸塩は2017年3月から持続性癌疼痛治療剤のオキシコドン徐放錠「第一三共」の販売を開始しており、即放性製剤は市販の準備中である。
第一三共は、医療用麻薬製品でがん疼痛に苦しむ患者の痛みを和らげることによってQOLを向上させ、がんと共に生きることをサポートし、生涯にわたるトータルケアに貢献していくと述べている。
(画像は第一三共株式会社のサイトより)

第一三共株式会社ニュースリリース
http://www.daiichisankyo.co.jp/news/detail/006615.html第一三共株式会社
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