ユナイテッド・セラピューティクス社が開発した薬剤
持田製薬株式会社は、3月28日、肺動脈性肺高血圧症治療剤「Tyvaso」の国内における販売権に関する契約を、米国ユナイテッド・セラピューティクス社との間で締結したと発表した。
同剤は、ユナイテッド・セラピューティクス社が開発した薬剤。この契約に基づき持田製薬は、日本における製造販売承認取得に必要な同剤の開発を行う。
トップシェアを誇る「Tyvaso」
「Tyvaso」は、合成プロスタサイクリン誘導体のトレプロスチニルを有効成分とする吸入剤。専用のネブライザー(吸入器)を用いて、薬液をエアロゾル化させ、吸入することで直接肺血管に到達させる。米国においては、2009年より販売が開始された。
同剤は、注射剤とは異なり、非侵襲的な投薬が可能。また、軽量かつ持ち運び可能なネブライザーを使用するため、患者自身でも服薬ができる。そのため現在では米国において、吸入剤の同疾患治療剤としてはトップシェアを誇っているという。
治療選択肢を増やし、患者のQOL向上に貢献
肺動脈性肺高血圧症は、なんらかの原因によって肺動脈圧が高くなる、難治性の希少疾患。労作時の呼吸困難・易疲労感・動悸・めまいなどの症状を伴い、進行すると心不全を引き起こす場合もある。
持田製薬は、ユナイテッド・セラピューティクス社より肺動脈性肺高血圧症治療剤「トレプロスト」を導入した経緯を持つ。「Tyvaso」についても、開発・販売を行うことで肺動脈性肺高血圧症の治療選択肢を増やし、患者のQOL向上に貢献するとしている。
(画像は持田製薬の公式ホームページより)

肺動脈性肺高血圧症治療剤「Tyvaso」の国内における販売権に関する契約締結のお知らせ - 持田製薬株式会社
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