アジア各国での開発および販売権をライセンス
協和発酵キリン株式会社は、3月24日、英国アストラゼネカ社との間で「ベンラリズマブ」に関するアジアライセンス契約を締結したと発表した。
同契約は、重症気管支喘息および慢性閉塞性肺疾患を対象として、日本を除くアジア各国・地域における同剤の独占的な開発および販売権を、アストラゼネカ社へライセンスするもの。
ADCC活性により好酸球を速やかに除去
喘息は、免疫系の反応により気管支が可逆的に収縮する、気道の慢性炎症性疾患。花粉やチリなどの吸入により発生するアレルギー性喘息と、煙や化学物質などの吸入により発生する非アレルギー性喘息に分類される。
喘息患者では、その約50%において好酸球が発現する。この好酸球は、炎症性呼吸器疾患に関与が強いとされ、肺機能の悪化や喘息症状などを引き起こす。「ベンラリズマブ」は、好酸球に対するヒト化モノクローナル抗体。インターロイキン-5受容体αサブユニットを標的として、ADCC活性により好酸球を速やかに除去する。
2015年には別途オプション契約を締結
協和発酵キリンは2015年、日本における「ベンラリズマブ」販売に関して、アストラゼネカ社と別途オプション契約を締結。アストラゼネカは社2016年、このオプション権を行使し、日本での同剤の製造販売承認申請および販売活動の責任を担っている。
アストラゼネカ社は今回の契約締結により、日本を除くアジアにおける13の国および地域でも、同剤の開発および販売活動を担うことになる。
(画像は協和発酵キリンの公式ホームページより)

アストラゼネカ社とのベンラリズマブに関するアジアライセンス契約の締結について - 協和発酵キリン株式会社
http://www.kyowa-kirin.co.jp/