ウイルス血症を改善
中外製薬株式会社は、3月24日、抗ウイルス剤「コペガス錠200mg」が、ギリアド・サイエンシズ株式会社の核酸型NS5Bポリメラーゼ阻害剤「ソバルディ錠400mg」との併用による効能・効果追加について、承認を取得したこと発表した。
この承認は、「セログループ1(ジェノタイプ1)またはセログループ2(ジェノタイプ2)のいずれにも該当しないC型慢性肝炎またはC型代償性肝硬変におけるウイルス血症の改善」を効能・効果とするもの。
肝がんへと進行していくC型肝炎
C型肝炎は、C型肝炎ウイルス(HCV)の持続感染による肝臓疾患。HCVに感染した場合、その約7割は持続感染者となる。そして慢性肝炎へ移行し、肝硬変、肝がんへと進行していく。
HCVは、ジェノタイプ1から6に分類される。なかでもジェノタイプ3はHCV/ヒト免疫不全ウイルス(HIV)重複感染や血液凝固異常症などの持病を有する患者に多く認められるウイルス。HCV//HIV重複感染の場合、HIV非感染の場合よりも肝疾患の進展が速く、早期の治療介入が必要とされる。
ジェノタイプ1を除く全タイプのC型肝炎治療に寄与
中外製薬は、2016年8月に開催された第28回「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」において、「コペガス」の開発要請を受けた。これを受け同社は、同年11月に同剤の効能・効果に係る承認事項の一部変更承認を申請。今回の承認取得に至った。
同社は、「コペガス」と「ソバルディ」との併用療法が、ジェノタイプ1を除く全タイプのC型慢性肝炎およびC型代償性肝硬変患者に寄与できると、確信しているという。
(画像は中外製薬の公式ホームページより)

抗ウイルス剤「コペガス」 効能・効果追加の承認取得 - 中外製薬株式会社
https://www.chugai-pharm.co.jp/