錠剤が服用困難な患者も、顆粒で服用可能に
大塚製薬株式会社(以下「大塚製薬」)は3月14日、バソプレシンV2-受容体拮抗剤「サムスカ(R)顆粒1%」の国内における製造販売承認を取得したと発表した。
「サムスカ(R)錠」の新剤形として追加されるもので、今回「サムスカ顆粒1%」がラインアップに加わることにより、症状や状態に応じた細かな用量調節が可能になるとともに、錠剤の服用が困難な患者も「サムスカ(R)」が服用できるようになる。
体内の余分な水だけを出す経口利尿剤
「サムスカ(R)」は大塚製薬が世界で初めて開発した、体内の余分な水だけを出す経口利尿剤。
医療現場からの「水だけを出す利尿薬が欲しい」という声を受けて、ナトリウムなどの電解質の排泄に影響を与えず、余分な水だけを出すメカニズムを持つ水利尿薬として研究開発された製剤である。
同剤は、2010年10月に「他の利尿薬で効果不十分な心不全における体液貯留」の効能・効果で承認取得。2013年9月には「他の利尿薬で効果不十分な肝硬変における体液貯留」で承認取得した。
また、2014年3月には「常染色体優性多発性のう胞腎(ADPKD)の進行抑制」の効能・効果で承認を取得。腎臓の希少疾病であるADPKDにおける世界初の治療薬として、日本で承認された。
世界40カ国以上で承認
「サムスカ(R)錠」は、海外では一般名「トルバプタン」として、2009年に米国と欧州で低ナトリウム血症の適応症で承認を取得。2015年にはADPKD治療薬として欧州、カナダ、韓国で承認された。
現在「サムスカ/ジンアーク(ADPKD治療薬でのトルバプタンの海外製品名)」の承認国は、世界40カ国以上に拡大されている。
(画像は大塚製薬株式会社ホームページより)

大塚製薬株式会社ニュースリリース
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