GK2の抗炎症メカニズムが判明
ロート製薬株式会社(以下、ロート製薬)は2月24日、一般用点眼薬に含まれる「グリチルリチン酸二カリウム」(以下、GK2)がアレルギー性結膜炎の「持続性炎症」を抑えることを初めて明らかにしたと発表した。
アレルギー性結膜炎は、花粉やハウスダストが原因で目のかゆみや充血などの症状が現れるアレルギー性炎症疾患だ。
この炎症には、アレルギー抗原が結膜に侵入したときに起こる「即時的炎症」とその後に続く「持続的炎症」があるといわれている。
「即時的炎症」には、プラノプロフェン(以下、PPF)が効果があることが知られているが、GK2の詳細な抗炎症メカニズムは不明だった。
新しいアレルギー用点眼薬の開発に期待
「持続的炎症」には、好酸球と呼ばれる炎症細胞が集積し、ロイコトリエン等が放出されることが原因とされている。
ロート製薬は、PPFのみの製剤とGK2を含む製剤とを投与し、好酸球を集積させるタンパク質「エオタキシン」の産生量を比較すると、明らかにGK2を含む製剤が産生量を抑えることが判明したという。
また、PPFとGK2で、即時炎症に関わりのある肥満細胞の脱顆粒を評価したところ、PPFは脱顆粒を抑えるが、GK2は抑えないことがわかった。
ロート製薬は、PPFとGK2は異なる抗炎症効果を発揮するとして、今後、新しいアレルギー用点眼薬の開発に取り組むとしている。
(画像はロート製薬株式会社より)

ロート製薬株式会社 プレスリリース
http://www.rohto.co.jp/