日本人2型糖尿病患者対象
2015年6月6日イーライリリー・アンド・カンパニー(以下、リリー)は、2型糖尿病の日本人患者を対象にした新たな試験において、dulaglutide0.75mgの週1回投与が、リラグルチド0.9mgの1日1回投与と比較して、投与後52週時点でHbA1cを低下させたことを、第75回米国糖尿病学会で発表した。
現在、日本の糖尿病患者数は推定720万例で、世界第10位である。国際糖尿病連合によれば、西太平洋地域における糖尿病の総有病率は、今後20年間かけて上昇していくことが予想されており、この地域における糖尿病患者数は、2014年から2035年までに46%増加すると推定されている。
日本において、dulaglutideは現在製造販売承認申請中。米国では、dulaglutide は2014年9月に米国食品医薬品局(FDA)により承認され、2014年11月に発売された。欧州では、2014年11月に欧州委員会から承認され、数か国で販売されている。
GLP-1受容体作動薬dulaglutideの安全性と有用性
第III相プラセボ対照無作為化並行群間比較試験において、52週にわたる週1回投与のdulaglutide0.75mgにおける安全性及び有効性を、1日1回投与のリラグルチド0.9mgと比較した。
487例の日本人2型糖尿病患者を対象に、投与後26週におけるHbA1cの低下に関し、dulaglutide0.75mgのプラセボに対する優越性を主要評価項目として実施された。
プラセボ投与群に割り付けられた患者は、26週後以降、dulaglutide0.75mgに切り替えられた。dulaglutide0.75mgは現在、日本の医薬品医療機器総合機構(PMDA)に製造販売承認申請中である。
今回発表されたデータにより、週1回投与のdulaglutideが安全かつ有効なGLP-1受容体作動薬であることが確認されただけでなく、日本人2型糖尿病患者を対象に、dulaglutideが1日1回のリラグルチド投与に比べHbA1cを統計学的な有意差をもって低下させる結果が得られた。

日本イーライリリー株式会社 プレスリリース
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