フリーラジカル消去剤、「ラジカット」
田辺三菱製薬株式会社は、6月26日、同社のフリーラジカル消去剤「ラジカット」について、筋萎縮性側索硬化症(ALS)に関する一部変更承認を取得したと発表した。
承認を取得したのは、「ラジカット注30mg」と「ラジカット点滴静注バッグ30mg」。「ALSにおける機能障害の進行抑制」の効能・効果及び用法・用量で承認を取得している。
発症原因の一つ、フリーラジカル
ALSは、原因不明の神経変性疾患。運動神経が選択的に変性・消失し、筋力の低下と筋萎縮が進行性に起こる。病勢の進展は比較的早く、人工呼吸器を用いない場合の生存期間は、通常2年から5年。発症原因の一つとして、フリーラジカルによる酸化ストレス傷害が考えられている。
「ラジカット」は、田辺三菱製薬が創製したフリーラジカル消去剤。現在は、脳梗塞急性期の治療薬として承認・販売されている。
ALS治療の向上に貢献
同社は、「ラジカット」のALSに関する臨床試験を2001年から開始。第3相臨床試験において同剤の効果が期待できる患者層を見出し、その患者層を対象として2回目の第3相臨床試験を実施、改訂ALS機能評価尺度スコアにおいて、プラセボ群との統計学的に有意な差を認めたという。
同社は、「ラジカット」が適切かつ安全に使用されるよう情報提供に努め、ALS治療の向上に貢献するとしている。

ALSに関する一部変更承認取得「ラジカット注30mg」「ラジカット点滴静注バッグ30mg」 - 田辺三菱製薬株式会社
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