優れた治療方法がない
シンバイオ製薬株式会社は、骨髄異形成症候群(Myelodysplastic syndromes、以下MDS)を対象とする抗がん剤リゴサチブ経口剤(rigosertib)の開発に取り組んでいる。今回、国内第I相臨床試験の終了を発表した。
MDSは造血幹細胞の異常で発症した造血障害の結果、血球が減少する難治性疾患。急性骨髄性白血病に移行する確率が高い。国内の患者数は約11,000人と推定され、罹患者に高齢者が目立つ。そのため、高齢化と共に患者数が増加している。輸血に依存する場合が多く、効果的な治療法が待たれている。
国際共同試験を検討
同社が開発を進めているリゴサチブ経口剤は、高リスクMDS(アザシチジンとの併用による)と輸血依存性 の低リスクMDSを目標効能としている。
また、同社はリゴサチブ注射剤の国内第I相臨床試験の症例登録を良好な結果で終了し、現在、手続きを行っている。
今後、同社は、欧米で同剤を開発中のオンコノバ社による国際共同試験への参加を検討する考えだ。オンコノバ社は、米国に拠点をもつバイオ医薬品に特化した製薬企業。リゴサチブの全世界での開発、販売権を保有する。

シンバイオ製薬株式会社 プレスリリース
http://www.symbiopharma.com/news/20150626.pdf