日本における特許査定受諾
ラクオリア創薬株式会社(以下、ラクオリア)は2015年6月25日、アシッドポンプ拮抗薬(Potassium-Competitive Acid Blocker:P-CAB)の日本における、新規用途に関する特許査定を受けたことを発表した。
今回の特許発明により、アシッドポンプ拮抗薬の消化管機能調整剤、又は消化管運動賦活化剤として使用する権利が認められた。本特許の権利範囲には、既に発売されているアシッドポンプ拮抗薬のみならず、現在又は将来開発されるアシッドポンプ拮抗薬を広く含んでいる。
アシッドポンプ拮抗薬に対する注目と期待
アシッドポンプ拮抗薬は、カリウムイオン競合型アシッドブロッカー(P-CAB)とも呼ばれ、現在、国内の消化器内科で注目を浴びている、新しい作用機序の胃酸分泌関連疾患治療剤である。
胃食道逆流症(GERD)治療薬として現在の第一選択薬であるプロトンポンプ阻害剤(PPI)とは異なるメカニズムで、PPIよりも速やかにかつ持続的に胃酸分泌を抑制する。したがって、PPIでは十分に胃食道逆流症が改善ができなかった場合でも、改善効果が期待される。
さらに、今回の発明により、機能性胃腸症など他の消化器疾患の治療薬となることが示唆された。
国外企業との提携
ラクオリアは平成22年9月にCJ第一製糖株式会社(現:CJヘルスケア株式会社、以下「CJ社」)とアシッドポンプ拮抗薬について東アジア地域を対象にライセンス契約を締結し、平成26年11月には新たに東南アジアを対象としたライセンス契約を締結している。
ラクオリアのアシッドポンプ拮抗薬は、現在、韓国においてはCJ社による第III相臨床試験が進められており、米国においては第I相臨床試験が終了、また日本においては第I相臨床試験の投与を終了し、総括報告書の作成を進めている。
今後も引き続き、アシッドポンプ拮抗薬の日本国外における知的財産の強化に注力していく。

ラクオリア創薬株式会社 プレスリリース
http://www.raqualia.co.jp/rq-cms/wp-content/