製薬業界ニュース
2025年07月16日(水)
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成人T細胞性白血病に対する新規複合的ワクチン療法 治験開始

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成人T細胞性白血病に対する新規複合的ワクチン療法 治験開始

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国内初の自家細胞加工製品
九州大学病院は、成人T細胞白血病(ATL)に対する医師主導治験「病因ウイルス特異抗原を標的とした、成人T細胞白血病既治療例への新規複合的ワクチン療法:抗CCR4抗体を併用した自家樹状細胞療法(第Ia/Ib相試験)」を開始した。

白血病
ATLは世界の中で、日本など東アジアに、日本では特に西日本に患者が多い難治性の血液がんである。ATLの原因ウイルスである成人T細胞白血病ウイルス1型(HTLV-1)に感染したTリンパ球が異常増殖して発症する。国内感染者は約100万人、生涯発症率は4-5%とされる。

同治験では、患者本人の血液から作製した自家樹状細胞にHTLV-1の、Tax蛋白由来ペプチドを添加して治験薬を作り、これを皮下投与することによりATL細胞に対する免疫が活性化されることが期待される。

ATL-DC-101の製造と安全性評価
同治験製剤(ATL-DC-101)は、九州がんセンターから委託を受けた、九州大学先端医療イノベーションセンターの細胞調製センター(CPC)が製造し、医師主導治験並びに付随する研究は、九州がんセンター、東京医科歯科大学、九州大学などで構成される研究班で行う。

同治験で使用されるATL-DC-101は、患者の血液より取り出した白血球の一部(単球)を、先端医療イノベーションセンターCPCにおいて、株式会社メディネットの支援のもと培養・分化、Tax抗原のペプチドを添加した、樹状細胞ワクチン製剤である。

CCR4は90%以上のATL細胞の表面に発現する蛋白(抗原)で、制御性T細胞にも発現しており、結合する抗CCR4抗体は既にAT治療薬として使用されている。

抗CCR4抗体の併用によりCCR4を発現する制御性T細胞を排除することができ、樹状細胞ワクチンの効果が高まると考えられる。今回の治験では、既に治療を受けているATL患者を被験者とし、ATL-DC-101単独、又は抗CCR4抗体との併用の安全性を主に評価する。

今後に向けて
研究班は、今回の医師主導治験(第Ia/Ib相試験)により、ATL-DC-101の安全性が確認され次第、再生医療等製品の実用化に対応した、承認制度による初めての自家細胞製剤としての保険承認を目指す。患者の医療費負担を軽減でき、多くのATL患者の治療に用いられることが期待される。

(画像はプレスリリースより)


外部リンク

九州大学 プレスリリース
http://www.kyushu-u.ac.jp/pressrelease/2015/2015_06_19_1.pdf


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