米国食品医薬品局より指定を取得
ロシュ社は6月10日、同社の関節リウマチ治療薬「ACTEMRA/RoACTEMRA(tocilizumab)」について、米国食品医薬品局より全身性強皮症に対するBreakthrough Therapy指定を取得したと発表した。
同剤は、中外製薬株式会社と共同開発が行われており、日本では2005年4月に承認されている。
ほとんどの主要国において認められている
「ACTEMRA/RoACTEMRA」は、中度から重度の活動性がある関節リウマチの成人患者の治療薬として、静脈投与および皮下注投与製剤で承認されている最初の抗IL-6レセプター抗体。単剤もしくはMTXとの併用で、他の抗リウマチ薬では効果不十分もしくは投与を継続できない成人患者に投与することが可能になっている。
同剤の静注製剤は、2歳以上の多関節に活動性を有する若年性特発性関節炎および全身型若年性特発性関節炎への適応が、ほとんどの主要国において認められている。
致死率が高い疾患、全身性強皮症
今回同剤が取得したBreakthrough Therapy指定は、重篤な疾患の治療を目的とした薬剤の開発や審査を加速し、可及的速やかに患者へ届くよう促すもの。全身性強皮症は、世界中でおよそ250万人が罹患していると推定されており、リウマチ性疾患の中では最も致死率が高いとされている。
同社は、同剤の全身性強皮症に対する第3相国際共同試験を開始。6月10日から13日にわたりローマで開催される欧州リウマチ学会では、第2相臨床試験の結果データも11日に発表した。

ロシュ社、米国FDAよりACTEMRA/RoACTEMRAの全身性強皮症に対するBreakthrough therapy指定を取得 - 中外製薬株式会社
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