安全性と有効性の確認と薬物代謝および薬物相互作用に対する試験
ジーエヌアイグループは、肝線維症を対象とした薬剤候補であるF351について中国で第2相臨床試験を開始した。今回の試験では、240人に対し、慢性B型肝炎ウイルス(HBV)感染による肝線維症の治療における同薬の安全性と有効性を検証する。また、同時に薬物代謝および薬物相互作用の試験についても16人を対象に実施する。
そして、同社はF351についてFDAに対し治験許可申請に向けて準備中だ。
F351
F351は新規化学物質であり、同社が既に中国で販売している突発性肺線維症(IPF)対症薬「アイスーリュイ(R)」(一般名:ピルフェニドン)と類似した作用秩序を持つ。
同薬はアイスーリュイ(R)と同類の低分子薬剤ではあるが、肝臓、腎臓、心臓疾患および皮膚線維症に対する動物実験において生体内、体外での比較試験でさらに優れた有効性が確認されている。また、中国で行った第1相1aおよび第1b相臨床試験においても高い安全性を示した。
中国における肝疾患
肝疾患の主な原因であるB型肝炎は中国では約9,300万人が感染していると推定され、その3分の1は肝炎患者だ。
また、B型肝炎の他に中国の裕福な階層増加によるライフスタイル変化の結果によるアルコールの暴飲や脂肪肝などが、肝疾患の重大な原因となっている。その後、慢性肝炎患者で肝線維症に進行した患者もしくは肝機能が低下した患者は中国で年間1,800万人以上とされている。
現在、肝線維症について確立された治療法は存在しないため、同社ではF351が世界の肝線維症患者に対する薬物療法として提供できることを目指している。

ジーエヌアイグループ ニュースリリース
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