専用キット発売
栄研化学株式会社は、「Loopamp マイコプラズマP検出試薬キット」専用のDNA抽出キットである「Loopamp SR DNA抽出キット」を2013年10月25日から発売する。
専用キット発売の背景
日本では2011年中旬頃から肺炎マイコプラズマ感染症が大流行し、2012年も流行していた。
肺炎マイコプラズマ感染症の診断方法としては、培養法や血清抗体測定法があるが、培養法では時間がかかっていた。また、血清抗体測定法では、急性期の診断が困難である場合が多いため、臨床現場において、急性期の診断には、「Loopamp マイコプラズマP 検出試薬キット」が使われている。
なお、小児呼吸器感染症診断ガイドライン2011追補版においても、「急性期の確定診断には、肺炎マイコプラズマ核酸同定検査(LAMP方)を実施することが望ましい」と記載されている。
しかし、マイコプラズマP 検出試薬キットを使用する際には、検体の前処理となるDNA抽出において、従来の方法では操作数が多く時間がかかる、高速遠心機を使用するなどの理由により簡単かつ迅速なDNA抽出法の開発が求められていた。
専用キットを使うとここが変わってくる
「Loopamp SR DNA抽出キット」は検体を生理食塩水と懸濁後に、3種類の試薬との混合と加熱、簡単な遠心を行うだけで簡単かつ迅速にDNA抽出が完了する。操作数は以前の21ステップから5ステップと約4分の1のステップとなり、検査にかかる時間も1時間から10分程度と約6分の1へ短縮が可能となる。
「Loopamp SR DNA抽出キット」と「Loopamp マイコプラズマP 検出試薬キット」とを組み合わせることによって、急性期の確定診断が多くの施設で実施が可能となり、肺炎マイコプラズマ感染症の診断補助ツールとしての貢献で来ることになるだろう。

栄研化学株式会社
http://www.eiken.co.jp/