利便性の高い徐放性製剤
日本新薬株式会社とファイザー株式会社は、経口持続性鎮痛剤「ワントラム錠 100mg」の販売を開始したと発表した。
同剤は、日本新薬が本年3月に製造販売承認を取得したトラマドール製剤。従来、日本のトラマドール製剤は全て即放性製剤だったが、同剤は利便性の高い徐放性製剤となる。
全て即放性製剤だったトラマドール製剤
トラマドール製剤の有効成分であるトラマドール塩酸塩は、ドイツで合成された中枢性鎮痛薬。世界100ヵ国以上において種々の剤形で販売され、日本においても治療困難ながん疼痛および慢性疼痛を有する多くの患者に使用されている。
しかし、これまで日本で販売されているトラマドール製剤は全て、1日複数回の服用が必要な即放性製剤だった。同社が既に販売している「トラマールカプセル」および「トラマールOD錠」も、やはり1日4回製剤だ。対して今回発売された「ワントラム錠」は、1日1回投与の利便性の高い剤形となっている。
国内初の徐放性製剤を実現
「ワントラム錠」は、エンド社が所有する独自の放出制御技術を、トラマドール塩酸塩へ適用。二重構造とすることで即効性と持続性を両立させ、1日1回投与の剤形を実現した。国内初の徐放性製剤になるという。
日本新薬とファイザーは、トラマドール製剤のラインナップに同剤を加えることで、患者の疼痛治療に大きく貢献できるとしている。
(画像はプレスリリースより)

経口持続性鎮痛剤「ワントラム錠100mg」販売開始のお知らせ - 日本新薬株式会社
http://www.pfizer.co.jp/pfizer/company/press/2015