アログリプチンの安全性評価結果を発表
武田薬品工業株式会社は、経口血糖降下薬アログリプチン(商品名:ネシーナ)の心血管系への安全性を評価したEXAMINE試験の追加データの発表を、米国時間6月5日、第75回米国糖尿病学会学術集会で行った。
急性冠症候群(ACS)を発症した心血管イベントリスクの高い2型糖尿病患者を対象として、アログリプチンの心血管系への影響を評価したグローバル試験であるEXAMINE試験の事後解析データ及び追加の事後解析データを発表した。
EXAMINE試験の事後解析データ
直近にACSを発症した2型糖尿病患者を対象に実施したEXAMINE試験において、ACE阻害薬を服用している患者における主要心血管イベント(MACE)の複合発現率は、アログリプチン投与群とプラセボ投与群間で同等であることが示された。
また、ACE阻害薬を服用している患者における心血管イベントによる死亡、入院を要する心不全の発症率に関しても、アログリプチン投与群とプラセボ投与群で有意な差は認められなかった。
追加の事後解析では、全ての虚血性心疾患及び入院を要する心血管イベントについて検証され、アログリプチン投与群における虚血性心疾患の発症率は、プラセボ投与群と比較して有意な上昇は認められなかった。
今回のEXAMINE試験によって、2型糖尿病の合併症である心血管イベントの発症リスクが高いとされている患者を対象に、アログリプチンの心血管系への安全性が評価された。

武田薬品工業株式会社 プレスリリース
http://www.takeda.co.jp/news/2015/