ニーマンピック病B型の治療法として
6月4日、Sanofi社の子会社であるGenzyme社は、酵素酸スフィンゴミエリナーゼ欠損症(ASMD)非神経病態(ニーマンピック病B型)の治療法olipudase alfaが米国食品医薬品局(FDA)の重病治療開発支援制度における画期的治療(Breakthrough Therapy)の対象になったと発表した。
FDAによる重病治療開発支援制度における画期的治療の指定は、生命を脅かす重大な状態を標的とする治験新薬の開発や見直しを促進することを目的とする。
olipudase alfaとASMDについて
olipudase alfaはニーマンピック病B型を特徴付けるASMDの欠損症状を治療するために設計された酵素補充療法である。
ASMDは、酵素酸スフィンゴミエリナーゼ(ASM)の不十分な活性によってスフィンゴミエリンの毒性蓄積をもたらし、生命を脅かす深刻な疾患である。
olipudase alfaは、この欠損した天然酵素を補うことと、スフィンゴミエリンの破壊を可能にするという。
なお、これまでニーマンピック病B型の患者のために承認された治療法はない。
Genzyme社 医学博士Richard Peters氏のコメント
Genzyme社の希少疾患グローバルヘッドである医学博士Richard Peters氏は以下のようにコメントしている。
「ニーマンピック病B型の治療には大幅な未充足ニーズがあり、我々はolipudase alfaが患者のために意味のある治療法へと発展することを期待している。」
「次第に衰弱していく患者のために、olipudase alfaの迅速な薬剤開発経路と、治療法提供の希望を与えてくれた、FDAのサポートに感謝している。」
(画像はGenzyme社HPより)

ニュースリリース
http://news.genzyme.com/press-release/