5-アミノレブリン酸(ALA)を活用
SBIファーマ株式会社と株式会社リプロセルは、6月8日、iPS由来の分化細胞群から残留iPS細胞の選択的に除去する技術を、共同研究により開発したと発表した。
この技術は、再生医療に適する安全な5-アミノレブリン酸(ALA)を活用することで、除去を可能にしたもの。
除去技術の開発が切望されていた
iPS細胞から心筋・神経・肝臓などの細胞を作製する際、従来の技術では万に一つの割合ながらiPS細胞が変化せず残留する可能性が存在した。残留iPS細胞は、生体に移植した際にがん化する恐れがある。このため、効率的に残留iPS細胞のみを除去する技術の開発が切望されていた。
SBIファーマとリプロセルは共同研究において、がん細胞とiPS細胞に共通する特徴に着目。ALAを含んだ培養液中で、iPS細胞から変化させた体細胞に特殊な条件で光照射することにより、残留iPS細胞のみを選択的に除去することに成功した。
再生医療の大きな課題を克服
今回開発された技術は、iPS細胞技術の再生医療への応用における大きな課題を克服する、極めて画期的なものとなる。今後は、再生医療を目指した研究開発のみならず、事業的用途として幅広く標準的に利用されることが見込まれると、両社はしている。

再生医療実現に向けたiPS由来の分化細胞群からの残留iPS細胞の選択的除去技術の開発に関するお知らせ - 株式会社リプロセル
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