「MEDI4736」と「ラムシルマブ」で
2015年5月29日、アストラゼネカは、同社が開発中の抗PD-L1免疫チェックポイント阻害剤「MEDI4736」と、イーライリリー・アンド・カンパニーの血管内皮増殖因子受容体2抗血管形成がん治療薬「ラムシルマブ」との併用における臨床試験について、両社で提携契約を締結したことを明らかにした。
この試験は進行固形がんを対象としているが、対象となるがん種は公開されていない。両薬剤併用時の安全性と初期の有効性評価が目的となっており、イーライリリーが主導するという。
PD-L1に直接作用する開発中のヒトモノクローナル抗体
「MEDI4736」はプログラム細胞死リガンド1(PD-L1)に直接作用するヒトモノクローナル抗体製剤だ。
同剤は腫瘍が免疫システムから探知されるのを回避するために利用する、PD-L1を介するシグナルを阻害するため、がんの免疫逃避機構の働きを止めることができる。
単剤投与については非小細胞肺がんと頭頸部がんを対象とする第3相試験をはじめ、複数のがん種、病期、治療方針などを網羅する、包括的な開発プログラムが実施中となっている。

アストラゼネカ プレスリリース
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