慶應義塾大学医学部眼科学教室が発表
第15回日本抗加齢医学会総会で慶應義塾大学、坪田 一男教授は、わかもと製薬株式会社オリジナルの乳酸菌Enterococcus faecium WB2000株(以下、WB2000株)が、マウスドライアイモデルで涙液分泌・維持作用を示した研究結果、ドライアイ症状の改善に有用である可能性を発表した。
わかもと製薬株式会社の乳酸菌WB2000株は増殖性、耐酸性に優れた整腸作用のあるオリジナルの乳酸菌で、主力製品である胃腸薬「強力わかもと」にも使用されている。
ドライアイは涙の減少・変化によって、目の表面、視力の障害が引き起こされる前眼部疾患である。近年、コンピュータ、携帯電話等の視覚情報端末を注視する作業が増えており、発症リスクが高まることが知られているが、点眼液を中心とした対症療法が主流である。
マウスドライアイモデルにおける涙液分泌、維持作用
マウスドライアイモデルを用い、涙液分泌能を測定したところ、溶媒投与群では涙液量が投与前値に対し減少した。一方 WB2000株投与群ではドライアイ処置前値とほぼ同値で、ドライアイ処置による涙液分泌能の低下が抑制された。
本モデルにおいてWB2000株が涙液分泌能の低下を抑制したことから、プロバイオティクスの摂取はドライアイ症状の予防、改善に有用である可能性が示唆された。
複合サプリメント摂取によるドライアイ改善効果の検討
ドライアイ自覚症状を有する被験者に対し、複合サプリメントを摂取させた際の眼科検査項目・主観的評価の変化を、プラセボ食品を対照として比較検討した。
この結果からWB2000株を含む複合サプリメント摂取により、自覚他覚ともにドライアイ症状に対する効果を認めるとともに、安全性にも問題を認められなかった。ドライアイに対する効果が期待できると示唆された。

わかもと製薬株式会社 プレスリリース
http://www.wakamoto-pharm.co.jp/ufils/pdf/0000000509_1.pdf