Fycompa(R)に対しての適応拡大
エーザイは、英国子会社のエーザイ・ヨーロッパ・リミテッドが、自社創製の抗てんかん剤「Fycompa(R)」(一般名:ペランパネル)について、欧州医薬品審査庁(EMA)の医薬品委員会(CHMP)より、「12歳以上の特発性全般てんかん患者の強直間代発作(二次性全般化発作を除く、以下PGTC)に対する併用療法」の適応拡大に関する承認勧告を受領したと発表した。
Fycompa(R)
「Fycompa(R)」は、エーザイによって創製された抗てんかん剤。シナプス後AMPA受容体のグルタミン酸による活性化を阻害することで、神経の過興奮を抑制する高選択的、非競合AMPA受容体拮抗剤。
12歳以上のてんかん患者の部分発作(二次性全般化発作を含む)に対する併用療法を適応として、45カ国以上で承認を取得し、25カ国以上で販売されている。
主要評価項目を達成
今回の承認勧告は、PGTCを有し、1~3種類の抗てんかん剤による治療を受けている12歳以上の患者を対象とした他剤併用時の「Fycompa(R)」の有効性、安全性を評価する第3相試験の結果に基づくものだ。
この試験結果の主要評価項目であるPGTC発作頻度50%減少達成率は、プラセボ投与群と比較した結果で統計学的にも改善されていることが確認された。また、治療維持期13週間におけるPGTC無発作状態の維持が、同剤投与群ではプラセボ投与群と比較しても高かった。
さらなる適応拡大を目指す
なお、欧米で12歳以上のPGTC患者に対する併用療法に関する適応追加申請を行っている。そして、日本では全般てんかんと部分てんかんを効能・効果として2015年度上期中の同時申請を予定しており、さらに、部分てんかんの小児患者を対象に欧米で臨床第2相試験も実施中だ。

エーザイ ニュースリリース
http://www.eisai.co.jp/news/news201534pdf.pdf