初発の多発性骨髄腫を対象に
武田薬品工業株式会社は5月12日、新規経口プロテアソーム阻害薬ixazomibについて、一次治療に奏効が認められ、自家造血幹細胞移植歴のない初発の多発性骨髄腫患者を対象に、国際共同臨床第3相試験(TOURMALINE-MM4試験)を開始したと発表した。
今回の試験は一次治療に奏効し、自家造血幹細胞移植(ASCT)を受けていない初発の多発性骨髄腫を対象に、ixazomibの維持療法の役割を検証するものである。
また、初発の多発性骨髄腫を対象に、ASCT後の維持療法を検証し、現在実施中の国際共同臨床第3相試験(TOURMALINE-MM3試験)を補完する。
5つの第3相試験
同剤は、多発性骨髄腫やALアミロイドーシスなどの悪性腫瘍に対する新規経口プロテアソーム阻害薬である。
アメリカおよびヨーロッパで2011年に多発性骨髄腫について、2012年にALアミロイドーシスについてオーファン指定を受け、再発・難治性のALアミロイドーシス治療薬として、2014年FDAよりBreakthrough Therapyの指定を受けている。
同剤は経口プロテアソーム阻害薬として初めて臨床第3相試験が開始された薬剤であり、現在、5つの国際共同臨床第3相試験が実施されている。
これらのプログラムでは多発性骨髄腫におけるさまざまなラインセッティングや、患者数は少ないが重篤な形質細胞性疾患である再発・難治性の全身性軽鎖(AL)アミロイドーシスに対する評価が行われている。

武田薬品工業株式会社 ニュースリリース
http://www.takeda.co.jp/news/2015/20150512_6982.html