国内では5月に発売
大鵬薬品工業株式会社は5月14日、抗悪性腫瘍剤TAS-102の国際共同第Ⅲ相臨床試験の結果が、米国の医学誌The New England Journal of Medicine電子版5月14日号に掲載されたと発表した。
同剤は現在グローバルで開発中の経口のヌクレオシド系抗悪性腫瘍剤であり、日本では国内第Ⅱ相臨床試験結果に基づき、世界に先駆けて2014年3月に承認、5月に発売されている。
トリフルリジン(FTD)とチピラシル塩酸塩(TPI)を配合した同剤は、「治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸癌(標準的な治療が困難な場合に限る)」を効能・効果としており、国内での製品名は「ロンサーフ配合錠T15・T20」である。
対象患者の限定を解除
国際共同第Ⅲ相臨床試験は、同剤の有効性と安全性を検証するため行われた。
標準化学療法に不応・不耐となった治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸癌患者800名を対象に、日本を含む13カ国で実施され、TAS-102投与群はプラセボ投与群に比較して、主要評価項目である全生存期間を有意に延長した。
これによって、「標準的な治療が困難な場合に限る」との投与対象患者を限定した条件が解除され、「治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸癌」を効能・効果とする一部変更承認を取得した。
また、米国と欧州においては現在申請を行っている。

大鵬薬品工業株式会社 ニュースリリース
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