ROS1陽性非小細胞肺がん治療薬を適応として指定
ファイザーは、ザーコリ(R)(一般名:クリゾチニブ)が、ROS1陽性非小細胞肺がん(以下、ROS1陽性非NSCLC)治療薬として、米食品医薬品局(FDA)により「Breakthrough Therapy」に指定されたと発表した。
ザーコリ(R)
ザーコリ(R)はキナーゼ阻害剤。米国では、「FDA承認の検査法でALK陽性と診断された局所進行または転移性NSCLC」を適応症として承認されており、オーストラリア、カナダ、中国、日本、韓国、欧州連合など80か国以上で承認されている。
そして、同剤のROS1陽性非小細胞肺がんの適応症については、いずれの国においても未承認である。
海外第1相試験結果から判断
今回のブレークスルー・セラピー指定は、海外第1相試験(1001試験)の拡大コホートのデータ解析結果によるもの。これらのデータは、『New England Journal of Medicine誌』(2014年11月20日号)に掲載されており、同剤が、ROS1陽性進行NSCLCに対し高い抗腫瘍効果活性を示したと発表している。
また、安全性についても、ROS1陽性進行NSCLCを対象としたザーコリ(R)の安全性プロファイルは、ALK陽性進行NSCLCで認められた安全性プロファイルと同様であることを確認している。
なお、日本は、今回のブレークスルー・セラピー指定のもととなった海外第1相試験(1001試験)には不参加であり、国内外ともに、承認申請時期は未定である。

ファイザー株式会社 ニュースリリース
http://www.pfizer.co.jp/pfizer/company/press/2015/