遷延性角膜上皮欠損の治療薬として開発を行っていた点眼
株式会社アールテック・ウエノ(以下、アールテック・ウエノ)は参天製薬株式会社(以下、参天製薬)より、参天製薬が遷延性角膜上皮欠損の治療をターゲットとして開発を行っていたDE-105に関する開発・事業化権を承継する契約を締結いたしたことを発表した。権利の承継に伴い、今後、アールテック・ウエノが同剤の製品化に向けて開発を実施することとなった。
今回の承継はDE-105の眼科・皮膚科・消化器領域などの特許譲渡ならびに日本だけでなく海外での開発権も包括しており、参天製薬によりアメリカでは既に第1相臨床試験、日本では第2相臨床試験を終えている。
また、DE-105の発明者であり海外でも著名な西田輝夫名誉教授(山口大学医学部)と、アールテック・ウエノのメディカルアドバイザーとして契約を締結し、同社の強みである産学連携を生かした開発を進めていき、グローバルな開発も積極的に行っていく予定だ。
DE-105
DE-105は、角膜知覚神経障害による重症な遷延性角膜上皮欠損に対する治療薬として開発されてきたアカデミア発の神経栄養因子ペプチドの点眼液。
角膜知覚神経が冒されると様々な角結膜上皮疾患(遷延性角膜上皮欠損、レーシック後角膜上皮障害、ドライアイの重症化、長期コンタクトレンズ使用による角膜知覚低下に伴う障害等)が生じるようになり、従来の点眼液による対症療法は、必ずしも満足するものではないという課題を抱えている。
そのため、DE-105は、同薬が持つ角膜上皮細胞の伸展促進作用による角膜上皮欠損を修復する効果が期待されている。
同社は、今後遷延性角膜上皮欠損を初めとして、他の疾患も開発の対象として、難治性の角膜上皮障害の根治治療薬として開発を進めていくとしている。

株式会社アールテック・ウエノ ニュースリリース
http://www.rtechueno.com/investor/press/150427_pr.pdf