横浜市全域とさいたま市が追加
ソニーは、非接触ICカード技術FeliCa(フェリカ)を利用した電子お薬手帳サービスharmo(R)(ハルモ)の試験サービスエリア拡大を発表した。
同サービスは川崎で最初に導入されて以来、2014年には横浜市の青葉区、都筑区、港北区、鶴見区の4区でも導入され、現在は200以上の薬局で採用され、10000人以上(2015年4月1日時点)が利用している。
また、2015年3月より滋賀県薬剤師会、神戸市薬剤師会、豊中市薬剤師会と連携し、新たに滋賀県、兵庫県神戸市、大阪府豊中市の薬局に対する試験サービスの提供を開始している。そして、さらなる試験サービスエリアとして、横浜市全域とさいたま市の薬局で導入が決定した。
harmo(R)
harmo(R)は薬局などで調剤された薬の履歴などに関するデータをFeliCaの技術を利用し、クラウドサーバー上で電子的に管理するソニーのお薬手帳に関するサービス。
同サービスはFeliCaチップが埋め込まれたカードを薬局の端末にかざすだけで簡単に調剤履歴の閲覧や調剤情報の記録を行うことが可能だ。個人情報とデータは分離し、データのみをクラウド上のサーバーに保存するためセキュリティレベルがより高いものとなっている。
利用者は、スマートフォン用アプリケーションをインストールしたモバイル端末から調剤情報を閲覧できるだけではなく、服薬後の副作用やアレルギーなどを記録することができる。また、薬局は専用のソフトウェアをインストールしたパソコンおよびタブレット、並びにカードリーダーなどを用意するだけで、システム構築が容易となっている。
クラウド上で情報を共有し、さらなる付加価値を
利用者が記録した副作用やアレルギーの情報を薬局は一元的に把握することができるため、利用者の状況をより効率よく的確に把握できるようになり、「リスクコミュニケーション」の促進にも効果がある。
さらに、データがクラウド上のサーバーに保管されているため、家族間での情報共有ができ、保護者による子供の調剤情報や離れて生活する高齢者の状況を家族や親戚が把握することができる。
ソニーは、harmo(R)が単体で利用するだけではなく、同サービスを利用者と家族との間や、利用者と薬剤師、医師との間で情報共有を支援するコミュニケーション支援や、蓄積した統計データを利用者にとって有用な情報として活用することなどの新しい価値を提案したいとしている。

ソニー ニュースリリース
http://www.sony.co.jp/SonyInfo/News/Press/harmo
http://www.harmo.biz/