欧州医薬品庁の医薬品委員会より受領
エーザイ株式会社は、新規抗がん剤「レンビマ」について、英国子会社のエーザイ・ヨーロッパ・リミテッドが欧州医薬品庁(EMA)の医薬品委員会(CHMP)より新薬承認勧告を受領したと発表した。
この承認勧告は、「成人での放射性ヨウ素治療抵抗性の進行性又は再発の分化型甲状腺がん(乳頭がん、濾胞がん、ヒュルトレ細胞がん)」の適応について行われたもの。
選択的阻害活性を持つ「レンビマ」
「レンビマ」は、エーザイが創製・開発した分子標的治療薬。
同剤は、腫瘍血管新生や腫瘍増殖に関わる血管内皮増殖因子受容体(VEGFR)などに対する選択的阻害活性を持つ。特に甲状腺がんの腫瘍血管新生と腫瘍増殖に関与するVEGFRとFGFR、そしてRETを同時に阻害する。
同剤は、米国において2015年2月に、「局所再発又は転移性、進行性、放射性ヨウ素治療抵抗性分化型甲状腺がん」の適応で発売。また同年3月26日には日本において、「根治切除不能な甲状腺がん」の適応で承認を取得している。
臨床第3相試験の結果に基づいて
今回エーザイ・ヨーロッパ・リミテッドがCHMPより受領した承認勧告は、グローバルで実施した分化型甲状腺がんを対象とした臨床第3相試験の結果に基づくもの。同試験において「レンビマ」投与群は、プラセボ投与群に比べ無増悪生存期間を延長したという。
エーザイは、今後も引き続きがん治療の可能性を追求し、患者とその家族により一層貢献するとしている。

抗がん剤「レンビマ」が進行性甲状腺がん治療薬として欧州医薬品庁の医薬品委員会より承認勧告を受領 - エーザイ株式会社
http://www.eisai.co.jp/news/news201521pdf.pdf