インドで抗がん剤新発売
エーザイ株式会社は、インド子会社であるEisai Pharmaceuticals India Pvt. Ltd. (以下エーザイ・インド)から、抗がん剤「Halaven(ハラヴェン)」(一般名:エリブリンメシル酸塩)を新発売したと発表した。
本剤は、エーザイが自社で創製・開発した新規の抗がん剤で、日本、アメリカ、ヨーロッパなど、50カ国以上で承認されている。インドでは、「アントラサイクリン系およびタキサン系抗がん剤を含む少なくとも2種のがん化学療法による前治療歴のある局所進行性・転移性乳がん」に係わる適応として、2013年4月に承認を取得している。
インドの乳がん事情
インドでは、毎年乳がんと診断される患者が約11万5千人を超える。診断・治療が遅れたり、中断されたりするなどの理由から、インドでの乳がん患者の死亡率は高い。乳がんに対する理解不足や経済的な理由も死亡率を高める原因となっている。
所得の垣根を越える試み
エーザイ・インドは、本剤の発売と同時に、所得水準に応じて負担額を設定する「ティアードプライシング」を導入する。これにより、所得が低くても治療を受けやすくなる。他にも、インドの経済事情に合わせた価格で医薬品を販売するなど、新興国・発展途上国向けの取り組みを進めている。

エーザイ株式会社2013年ニュースリリース
http://www.eisai.co.jp/news/news201356.html