アトルバスタチンの併用下でプラセボと比較し67~76%低下
2015年3月14日、米国アムジェン社は、LDLコレステロール低下薬evolocumabを評価した第3相試験結果の詳細データを明らかにした。それによると、同剤は用量の異なるアトルバスタチンの併用下で、プラセボと比較して、LDLコレステロール(LDL-C)が低下したという。
今回の試験は第3相の二重盲検無作為化プラセボ対照多施設共同試験であった。対象となったのは心血管系リスクの高い日本人高コレステロール血症患者404例であり、あらかじめアトルバスタチンを投与されていた。
彼らは無作為にプラセボ投与群と同剤の投与群に分けられていたが、evolocumabの投与群はプラセボ投与群と比較して、12週時点でのLDL-Cのベースラインからの低下率、および10週と12週時点のベースラインからの平均LDL-C低下率が67%~76%を記録した。
同試験の結果は第64回米国心臓病学会年次集会で発表されている。
PCSK9が肝細胞表面のLDL受容体と結合することを阻害
evolocumabは日本において、アムジェン社とアステラス・アムジェン・ バイオファーマ株式会社により開発中の遺伝子組み換えヒトモノクローナル抗体だ。
プロタンパク質転換酵素サブチリシン/ケキシン9型(PCSK9)を阻害するため、肝臓の表面にあるLDL受容体は、「悪玉」コレステロールと呼ばれるLDL-Cをより多く血中から取り除くことができるようになる。
同社は今回の日本人患者グループによる試験結果について、良好な試験結果であり、これまでの臨床試験で得られたevolocumabの一貫した試験結果を裏付けるものだとコメントしている。

アステラス・アムジェン・バイオファーマ株式会社 ニュースリリース
http://www.aabp.co.jp/jp/news/