長期間安定的に凍結が可能に
テラ株式会社は、再生医療・細胞医療の要素技術である免疫細胞用凍結保存液の製造および販売に関する独占的通常実施権を取得したと発表した。
今回独占的通常実施権を取得した技術は、免疫細胞の機能を保ったまま高い細胞生存率で長期間安定的に凍結できるというもの。
より高い細胞生存率を示した
免疫細胞の凍結保存は、凍結時の結晶化により細胞を傷つける恐れがあるため、結晶を作らないための保存液が必要となる。
細胞を保存する際に用いられる保存液には、一般的に細胞および人体に対して毒性があるジメチルスルホキシド (DMSO)が含まれる。そのため、無菌的に洗浄するかあるいは毒性レベル以下の濃度まで大幅に希釈する必要があった。しかし同技術を用いた保存液はDMSOを用いず、細胞をより安全に凍結保存することを可能にしている。
樹状細胞ワクチン「バクセル」の凍結および解凍後における細胞生存率を評価した試験では、より高い細胞生存率を示すことが分かっている。
「バクセル」薬事承認取得の準備を加速
同社は、子会社であるテラファーマ株式会社に同技術の再実施権を許諾し、「バクセル」を搬送する際に用いる凍結保存液の実用化を図る。
これにより「バクセル」の薬事承認取得に向けた準備を加速させ、治験届を2015年内に提出する予定としている。

再生医療・細胞医療の要素技術である免疫細胞の凍結保存液に関する独占的通常実施権を取得 - テラ株式会社
http://www.tella.jp/company/release/