二次性副甲状腺機能亢進症患者を対象にシナカルセト塩酸塩と比較
2015年2月27日、小野薬品工業株式会社は、同社が日本で独占的に開発・商業化する権利を有するカルシウム受容体作動薬(AMG416/ONO-5163)につき、開発元のアムジェン社から同剤に関する第3相臨床試験の結果が発表されたことを明らかにした。
アムジェン社は世界各国で同剤の開発を進めている。今回の臨床試験は、血液透析中の慢性腎不全を伴う二次性副甲状腺機能亢進症患者1000名以上を対象に、対照薬としたシナカルセト塩酸塩とその効果を比較するものであった。
この試験では血清中副甲状腺ホルモンがベースラインから30%以上減少した患者の割合が主要評価項目とされていたが、同剤の投与群が68.2%を達成したのに対し、シナカルセト塩酸塩の投与群は57.7%にとどまったという。
世界で200万人以上に影響を与える疾患
二次性副甲状腺機能亢進症は、慢性腎不全が引き起こす副甲状腺ホルモンの過剰分泌により、血液中のカルシウム濃度が必要以上に高くなる疾患だ。
アムジェン社によれば、二次性副甲状腺機能亢進症は透析中の腎臓病患者約200万名に影響を及ぼしているという。AMG16は副甲状腺ホルモンレベルを減少させ、副甲状腺上のカルシウム感知受容体を活性化する作用がある。

小野薬品工業株式会社 プレスリリース
http://www.ono.co.jp/jpnw/PDF/n15_0227.pdfアムジェン社 プレスリリース
http://wwwext.amgen.com/media/