米国のリアタ社から導入した低分子化合物
協和発酵キリン株式会社は、米国のリアタファーマシューティカルズ(以下「リアタ社」)から導入した低分子化合物「バルドキソロンメチル」について、国内で第2相臨床試験を開始した。
協和発酵キリンはリアタ社との間で、同剤の日本・中国・台湾・韓国および東南アジア諸国における独占的開発・販売権を取得するライセンス契約を締結している。
Nrf2を活性化し、組織を炎症から保護
「バルドキソロンメチル」は、Nrf2を活性化する低分子化合物。
Nrf2は、体内の250以上もの抗酸化因子および解毒因子の産生を調節する転写因子。このNrf2を活性化させることで、細胞内の抗酸化因子の増加や炎症のシグナル経路を抑制し、組織を炎症から保護する。
慢性の炎症は、2型糖尿病や慢性腎不全などの合併症を促進することが知られており、同剤について今回行われる第2相臨床試験も、対象疾患は2型糖尿病を合併する慢性腎臓病となっている。
2型糖尿病を合併する慢性腎臓病が対象
同試験は、2型糖尿病を合併する慢性腎臓病を対象とした、プラセボ対照無作為化二重盲検比較試験。16週間にわたって反復経口投与した際の、安全性および有効性を評価する。目標症例数は72名で、予定試験期間は2014年12月から2017年12月までとされている。
協和発酵キリンは、今後もライフサイエンスとテクノロジーの進歩を追求し、世界の人々の健康と豊かさに貢献するとしている。

バルドキソロンメチル(RTA 402)の国内第2相臨床試験開始 - 協和発酵キリン株式会社
http://www.kyowa-kirin.co.jp/news_releases/