凍結保存したヒト角膜上皮細胞から細胞シート
JCRファーマ株式会社は、「角膜カンファランス2015」において、凍結保存したヒト角膜上皮細胞からの細胞シート作成技術について、ポスター発表を行った。
「角膜カンファランス2015」は、2月11日から13日にかけて高知市で開催された、第39回日本角膜学会総会・第31回日本角膜移植学会の総称。
京都府立医科大学と共同で研究
移植可能な角膜上皮細胞シートは、ドナーの角膜輪部より採取した角膜上皮幹細胞を羊膜上で培養することで、作製することができる。
しかし、角膜上皮細胞の特性を維持したまま拡大培養および凍結保存することは、非常に難しい。一人分のドナー組織から得られるシートの枚数は、限られている。また、ドナー角膜受け入れと同時に細胞シートを作製する必要があるため、移植スケジュールの設定も制限されていた。
これらの問題点を克服すべく同社は、角膜上皮細胞の特性を維持したまま細胞を拡大培養および凍結保存する方法を、京都府立医科大学と共同で研究した。
シートの枚数が飛躍的に増加
研究では、実際に凍結保存していた細胞を用いて作製した細胞シートを、動物モデルへ移植。結果、透明度を保ったまま良好に生着していることが短期間(2週間)ながら確認された。
このため、一人分のドナー組織から得られる角膜上皮細胞シートの枚数は飛躍的に増加し、移植スケジュールに応じてシートを生産出来る確度も高まったという。
「角膜カンファランス2015」では、以上のような内容が発表された。
(画像はプレスリリースより)

凍結保存したヒト角膜上皮細胞からの細胞シート作製技術について角膜カンファランス2015で発表 - JCRファーマ株式会社
http://www.jcrpharm.co.jp/news/