放射性ヨウ素治療抵抗性分化型甲状腺がんの適応で
2015年2月16日、エーザイ株式会社は、米国子会社が創製した抗がん剤「Lenvima」(一般名:レンバチニブメシル酸塩)が、米国食品医薬品局により承認を取得したことを明らかにした。
同剤は、腫瘍血管新生または腫瘍悪性化に関与する受容体型チロシンキナーゼに対する選択的阻害活性をもつ経口投与可能な分子標的治療薬だ。今回の承認にあたっては局所再発又は転移性、進行性、放射性ヨウ素治療抵抗性分化型甲状腺がんがその適応となった。
これにより同剤は世界初の承認を獲得したことになる。
日本、欧州などでも申請中
同剤は特に甲状腺がんの増殖、腫瘍血管新生に関与するVEGFR、FGFRおよびRETを同時に阻害する働きがある。
現在、日本においては甲状腺がんの治療に関わる希少疾病用医薬品(オーファンドラッグ)の指定を受けている。
日本をはじめ、スイス、韓国、カナダ、シンガポールなどで甲状腺がんを適応として承認申請中であり、欧州では迅速審査品目に指定された。
さらに各国で肝細胞がんや非小細胞肺がんなど複数のがん腫を対象にした臨床試験も進行中となっている。

エーザイ株式会社 ニュースリリース
http://www.eisai.co.jp/news/news201510.html