日本脳炎ワクチン普及促進事業が採択
化学及血清療法研究所(以下、化血研)はフィリピン国における「日本脳炎ワクチン普及促進事業」について日本国政府がJICAを通じて公募する「開発途上国の社会・経済開発のための民間技術普及促進事業」に採択されたことを発表した。
同事業は日本脳炎ワクチンの定期接種化に向けて、現地の保険省や医療関係者に対し日本脳炎の危険性を周知させ、日本脳炎ワクチンの必要性について、その接種制度や製造技術にかかる日本での視察や現地セミナーを通じて理解促進を図るというものだ。事業期間は2016年12月までを予定し、概算事業費は約2000万円。
フィリピン国における日本脳炎
フィリピン国では、数年に1度日本脳炎の集団発生が確認され、WHOの調査によると2010年に181件、2013年に24件が報告されている。また、別の調査では、曝露地域の人口は全人口の37%に該当する3100万人とされている。
しかしながら、フィリピン国では稲作や養豚が盛んであり、潜在的な罹患リスクが高いにもかかわらず、同疾患に関する認知度が低いためにワクチンの普及がほとんど進んでいないという状況だ。
化血研は、同事業を推進することでフィリピン国内における日本脳炎と同ワクチンについて意識向上や理解を促進するし、日本脳炎の予防に貢献したいとしている。

化学及血清療法研究所 プレスリリース
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