第14回欧州エイズ学会がブリュッセルで開催
直接作用型抗ウイルス薬(以下 DAA)の出現はC型慢性肝炎(以下 HCV)の治療の革命と言える。しかし、薬物相互作用や費用など潜在的な問題は引き続き残っている、と第14回欧州エイズ学会の本会議でハインリッヒ・ウェデマイヤー氏が発言した。
HCVは長年、治療が難しいとされてきた。最近まで、標準的治療は1年間効果が持続するが酷い副作用をもち、治癒率がわずかである、ペグインターフェロンとリバビリンを使った併用療法だった。
直接作用型抗ウイルス薬の可能性
最初に認可されたDAAであるHCVプロテアーゼ阻害薬のボセプレビル(ビクトレリス)とテラプレビル(インシベック)はペグインターフェロン、リバビリンと併用しなければならない。これらは治療期間を短くし、持続性ウイルス学的著効または治癒率を伸ばす一方、さらなる副作用や投薬計画の複雑化、薬物相互作用を引き起こす可能性があった。
現在研究開発中の多くの次世代HCV薬剤は耐性、利便性が高く、治癒率をさらに伸ばすことができる。付加効果として、インターフェロン治療の有効性を上げるが、真の革命はインターフェロンを使わないことと、全て口から摂取できることだ。
新薬はさらなる効果があるだけではなく、インターフェロンに耐性のない患者も治療できるため、経口摂取の薬は治療可能な患者の数を劇的に増やすことができる。最終的には全ての患者を治療することが可能になるはずだ、とウェデマイヤー氏は語った。

EACS 2013: New Drugs Will Bring Revolution in Hepatitis C Treatment
http://www.hivandhepatitis.com/hcv-treatment/