ブリストル・マイヤーズとMSJによる共同プロモーションから
2015年2月13日、ブリストル・マイヤーズ株式会社は、メルクセローノ株式会社(MSJ)と国内における共同プロモーションを展開してきた抗悪性腫瘍剤「アービタックス注射液100mg」(一般名:セツキシマブ(遺伝子組換え))について、今後はMSJによる単独プロモーションに移行することで合意したことを明らかにした。
移行は2015年4月1日から開始され、5月末までに完了する予定だという。
同剤は2008年7月に国内で「EGFR陽性の治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸癌」に対する治療薬として承認され、2010年にはファーストライン治療としての臨床使用も承認されている。今回の合意は、同剤の市場への浸透という目的が達成されたとの同社の判断から行われたという。
初めて承認された「ヒトEGFRをターゲットとしたモノクローナル抗体」
同剤は世界で初めて承認された「ヒトEGFRをターゲットとしたモノクローナル抗体」だ。EGFRに対して高い親和性で結合し、内因性EGFRリガンドとEGFRとの結合を競合的に阻害する。
欧州ではKRAS野生型でEGFR陽性の切除不能な転移を有する大腸がんの治療を目的として、化学療法との併用で使用することが承認されているほか、オキサリプラチンを含む化学療法またはイリノテカン塩酸塩水和物を含む化学療法に不応あるいは耐容不能となった患者に対する単剤使用なども認められている。

ブリストル・マイヤーズ株式会社
http://www.bms.co.jp/press/20150213.html