新規経口α2δリガンド「ミロガバリン」
2015年2月4日、第一三共株式会社は、同社が創製した新規経口α2δリガンド「ミロガバリン」に関する第3相臨床試験を、日本を含むアジアにおいて開始したことを明らかにした。
「ミロガバリン」は慢性疼痛治療薬として同社が開発中で、電位依存性カルシウムチャネルのα2δ-1サブユニットに選択性を有する化合物だ。疼痛にかかわる神経伝達物質の過剰な放出を抑制することで、鎮痛作用を発揮すると期待されている。
今回の試験は糖尿病性末梢神経障害性疼痛患者、帯状疱疹後神経痛患者それぞれ750名を対象とし、プラセボを対照とした無作為化二重盲検比較試験として実施されるという。主要評価項目は平均疼痛スコアで、同剤の有効性および安全性が評価される。
糖尿病性末梢神経障害性疼痛、帯状疱疹後神経痛に対して
糖尿病性末梢神経障害性疼痛は最も一般的で長期化する糖尿病の3大合併症の一つ。激しい痛み、痛覚過敏、しびれなどを伴い、日本では2000万人を超えると言われる糖尿病患者のうち、9%~22%がこれに罹患しているとの報告がある。
帯状疱疹後神経痛は帯状疱疹ウイルスが引き起こす疼痛で、こちらは燃えるような痛みや電気ショックを受けたような痛みに特徴がある。効果の高い決定的な治療法はないのが現状だ。日本では年間30~50万人が帯状疱疹を発症しているとされるが、うち10%~25%がこれに罹患していると言われる。

第一三共株式会社 ニュースリリース
http://www.daiichisankyo.co.jp/news/detail/006244.html