室内塵ダニアレルギー疾患を対象
鳥居薬品株式会社は、室内塵ダニアレルギー疾患を対象とした減感作療法(アレルゲン免疫療法)薬「TO-203」について、アレルギー性鼻炎を適応症として、2015年1月26日、厚生労働省に製造販売承認申請を行ったことを発表した。
室内塵ダニアレルギー性鼻炎は、室内塵ダニに対するアレルギーにより、くしゃみ、鼻漏、鼻閉、そう痒感などの鼻症状があらわれる疾患。
TO-203
TO-203は、デンマークのALK-Abello A/S社より2011年に日本における独占的開発権・商業化権を取得し開発を進めていた室内塵ダニアレルギー疾患を対象とした減感作療法(アレルゲン免疫療法)薬で、舌下に投与する錠剤。
国内で実施した室内塵ダニアレルギー性鼻炎患者を対象とした第2/3相臨床試験において、同剤を投与したことによって、鼻炎症状が軽減されたことを確認している。また、安全性に関して問題は認められなかった。
同社は、2014年12月に製造販売承認を取得している注射剤「TO-204」およびアレルゲン検査薬「TO-205」に、舌下錠である「TO-203」が加わることで、室内塵ダニアレルギー疾患治療の選択肢が広がり、患者のQOLの向上に貢献できるであろうとコメントしている。
減感作療法
減感作療法はアレルゲン免疫療法とも呼ばれ、アレルギー疾患の病因アレルゲンを投与していくことにより、アレルゲンに曝露された場合に引き起こされる関連症状を緩和する治療法である。
施行法としては、注射による皮下免疫療法と舌下投与による舌下免疫療法などが用いられ、対象疾患は、アレルギー性鼻炎、気管支喘息などが一般的だ。
また、舌下免疫療法は、舌下投与のため痛みがなく、初回投与時以外は患者が自宅で行うことが可能だが、治療に対する患者自身のより詳しい理解が必要とされる。

鳥居薬品株式会社ニュースリリース
http://www.torii.co.jp/release/2015/150126_1.html