優れた全生存期間を示す
2015年1月11日、米国ブリストル・マイヤーズ スクイブ社は、「ニボルマブ」に関し、ドセタキセルを対照薬として評価する非盲検無作為化第3相臨床試験を早期に終了したことを明らかにした。
ヒト型抗ヒトPD-1モノクローナル抗体「ニボルマブ」は、悪性黒色腫治療を目的とした分子標的治療薬である。
今回の決定は独立データモニタリング委員会により、同剤の投与群が対照群に対して優れた全生存期間を示したことで、主要評価項目を達成したと結論付けられたため行われた。
試験では272名の治療歴を有する進行期の肺扁平上皮がん患者が、同剤を投与する群、またはドセタキセルを投与する群のいずれかに無作為化され割り付けられていた。主要評価項目を全生存期間とし、副次的評価項目に客観的奏効率や無増悪生存期間などが含まれていたという。
同社はこれらのデータを保健当局と共有していくとしている。
幅広いグローバル開発プログラムを展開
同社は現在、世界で7000人以上の患者を対象とした50件以上の臨床試験から構成されるグローバル開発プログラムを展開している。これらは同剤を複数のがん腫において単剤療法または他の治療薬との併用療法として検討することが目的だ。
同剤は米国において、「イピリムマブ」での治療後、かつBRAF阻害剤での治療後に病勢進行が認められた切除不能または転移性悪性黒色腫患者の治療薬として既に承認済みとなっている。

ブリストル・マイヤーズ スクイブ社 ニュースリリース
http://www.bms.co.jp/press/20150115.html