世界初のLAM治療薬
ノーベルファーマ株式会社は、リンパ脈管筋腫症(LAM)治療剤「ラパリムス(R)1mg」の発売開始を発表した。同薬はリンパ脈管筋腫症の治療薬としては世界初となる。
ラパリムス
同薬の有効成分であるシロリムス(ラパマイシン)は1970年代にマクロライド系抗生物質として見出された放線菌Streptomyces hygroscopicusの代謝産物。
後に、細胞の分裂や増殖、生存などを調節する哺乳類ラパマイシン標的タンパク質(mTOR)の作用を阻害することで免疫抑制作用を持つことが判明した。
そして、米国とヨーロッパで「腎移植患者における臓器拒絶反応の予防」を効能・効果として、2011年9月現在89カ国で「Rapamune」の名前で販売されている。
リンパ脈管筋腫症(LAM)
リンパ脈管筋腫症(LAM)は妊娠可能な女性に発生する希少疾患。遺伝子異常を起こした平滑筋様細胞(LAM細胞)が肺やリンパ節などで増殖し、肺において組織を破壊することで嚢胞が作られる進行性の肺疾患である。
主な症状は肺の病変により出現するもので、労作時の息切れ、咳、痰、血痰、喘息様の喘鳴など。また、肺が破れて空気が漏れる気胸を生じることがあり、胸痛や呼吸困難がみられる。気胸は、再発を繰り返す場合もある。

ノーベルファーマ株式会社 ニュースリリース
http://www.nobelpharma.co.jp/news/images/20141222.pdf