治癒切除不能な膵癌に対しての効能追加承認
大鵬薬品工業株式会社は、抗悪性腫瘍剤「アブラキサン(R)点滴静注用100mg」【パクリタキセル注射剤(アルブミン懸濁型)】(以下、アブラキサン)が、治癒切除不能な膵癌の効能追加の承認を取得したと発表した。
アブラキサン
アブラキサンは、人血清アルブミンにパクリタキセルを結合させることによって、ナノ粒子化したパクリタキセル製剤。生理食塩液での懸濁が可能となっている。
アブラキサンは、アブラキシス・バイオサイエンス社により開発され、海外では欧米を中心に親会社であるセルジーン社が販売している。そして、国内においては大鵬薬品工業が開発販売権を取得。
2005年1月に米国FDAより乳癌の治療薬として承認されてから、2014年12月現在、海外では米国、欧州を含む51カ国で承認されている。また、国内において2010年7月に乳癌、2013年2月に胃癌、非小細胞肺癌の効能・効果を取得。
今回の効能追加は、切除不能進行・再発膵癌患者を対象とした国内第1・2相臨床試験結果と提携先であるセルジーン社が実施した海外第3相臨床試験(試験名:MPACT)を行った結果、アブラキサンとゲムシタビン併用した場合とゲムシタビン単剤した場合を比較すると、主要評価項目である全生存期間(OS)を有意に延長したことに基づくものである。

大鵬薬品工業株式会社ニュースリリース
http://www.taiho.co.jp/corporation/news/2014/20141218.html