開発提携契約締結
2014年12月10日、小野薬品工業株式会社とブリストル・マイヤーズスクイブ社と協和発酵キリン株式会社が、日本におけるPD-1免疫チェックポイント阻害薬オプジーボ(一般名:ニボルマブ)と抗CCR4抗体モガムリズマブの併用療法における第1相臨床試験の開発提携契約を結んだ。
治療における新たな選択肢を増やすため
がん治療の現場では、薬物療法や放射線療法、外科療法を単独もしくは併用して行われることが多い。
ここ最近では、免疫学の大きな進歩により新しい治療法として腫瘍免疫療法への期待が高まっている。腫瘍免疫療法とは、生体自身の自己免疫システムを抑えることでがん細の排除を目指す治療法だ。オプジーボとモガムリズマブを用いた腫瘍免疫療法には大きな期待が寄せられている。
同臨床試験は進行性のがんや転移した固形がんの患者に治療法の新たな選択肢を増やすべく、オプジーボとモガムリズマブ両剤を併用した療法の安全性、有害事象に被験者がどれくらい耐え得るか、腫瘍に対する効果の評価や検討を行う。
PD-1免疫チェックポイント阻害薬オプジーボ
2014年9月にオプジーボは日本で発売されて以来、切除をすることができない悪性黒色腫の治療薬使用されてきた。現在では、悪性黒色腫だけでなく様々ながんを対象にたくさんの臨床試験が行われている。
抗CCR4抗体モガムリズマブ
2012年5月、モガムリズマブは再発・難治性成人T細胞性白血病リンパ腫の治療薬として日本で販売開始した。2014年5月には再発・難治性末梢性T細胞リンパ腫の適応、皮膚T細胞性リンパ腫の適応が追加された。現在では、米国や欧州を始めとしたその他の国々で皮膚T細胞性リンパ腫を対象に臨床試験が進行している。

小野薬品工業株式会社 ニュースリリース
http://www.ono.co.jp/jpnw/PDF/n14_1210_02.pdf