新たな治療選択肢
2016年1月7日、マルホ株式会社(以下、マルホ)はキノロン系外用抗菌剤「ゼビアックスローション2%」(一般名:オゼノキサシン、以下、ゼビアックス)の発売を開始した。
ゼビアックス
ゼビアックスは富山化学工業株式会社によって創製された、キノロン系化合物であるオゼノキサシンを有効成分とする外用抗菌剤であり、国内はマルホ社、海外はスペインのフェレール社に技術供与し、皮膚外用剤として開発が進められてきた。
2015年9月にマルホは、「ゼビアックスローション2%」として、表在性皮膚感染症・ざ瘡(化膿性炎症を伴うもの)の適応で、製造販売承認を取得している。
オゼノキサシンは、ブドウ球菌属やアクネ菌をはじめとしてMRSAなどの耐性菌にも強い抗菌活性を有し、表在性皮膚感染症・ざ瘡(化膿性炎症を伴うもの)の新たな治療選択肢となる薬剤である。
表在性皮膚感染症・ざ瘡
表在性皮膚感染症とは、黄色ブドウ球菌をはじめとする細菌の毛穴や傷への侵入により、炎症をおこす皮膚疾患で、毛瘡(かみそり負け)、化膿性汗孔周囲炎、伝染性膿痂疹(とびひ)、毛嚢炎、毛包炎などの総称である。
ざ瘡とは、皮脂分泌が活発になることにより、毛穴に皮脂が詰まり、毛嚢・脂腺に炎症を生じる症状であり、一般に「にきび」といわれる。皮脂が毛穴に詰まることで面皰(めんぽう)と呼ばれる状態になり、面皰の中で、ざ瘡桿菌(アクネ菌)が増殖して炎症をおこし、赤く腫れたり、膿を持ったりする。
特にざ瘡治療において、すでに販売されているベピオゲル2.5%及びファロム錠150mg・ファロム錠200mgに、今回の発売開始によりゼビアックスが加わることで、症状に応じたきめ細い治療選択が可能となる。

マルホ株式会社 ニュースリリース
http://www.maruho.co.jp/release/lvncid0000000911-att/