米国のBaxalta US Incより取得
武田薬品工業株式会社は、1月6日、米国のBaxalta US Incより、米国ミネソタ州ブルックリンパークに所在するバイオ製剤の製造施設を取得したと発表した。
武田薬品はこの施設を、「Entyvio(一般名:vedolizumab)」およびその他のバイオ製剤の製造施設として活用するという。
ヒト化α4β7インテグリンモノクローナル抗体「Entyvio」
「Entyvio」は、ヒト化α4β7インテグリンモノクローナル抗体。
α4β7インテグリンは、潰瘍性大腸炎やクローン病における炎症発生プロセスに関与するとされる循環白血球のサブセットに発現するタンパク質。消化管における血管やリンパ節に特異的に存在する細胞接着分子に結合することで炎症反応を惹起する。
「Entyvio」はα4β7インテグリンへ特異的に結合することで、α4β7インテグリンの細胞接着分子への結合を阻害。特定のリンパ球における消化管細胞への浸潤を阻害する。
長期にわたり製造戦略を有利に進めていく
武田薬品は今回の製造施設取得により、ブルックリンパークの最先端の製造施設ならびに豊富な経験を有する専門チームを得ることになり、製品や治験薬の生産能力を拡充することになる。
この拡充は大きなベネフィットであり、長期にわたり製造戦略を有利に進めていく推進力になると同社は判断。また、自社のバイオ製剤製造の専門知識を確立し、発展させることができると考えているという。

米国におけるバイオ製剤製造施設の取得について - 武田薬品工業株式会社
http://www.takeda.co.jp/news/2016/20160106