トキソプラズマ症が効能・効果となる予定
グラクソ・スミスクラインは、ピリメタミンが2015年12月18日付けで厚生労働省より希少疾病用医薬品の指定を受けたと発表した。今回指定を受けたピリメタミンの効能・効果は「トキソプラズマ症」を予定している。
ピリメタミン
ピリメタミンは葉酸拮抗剤でジアミノピリミジン類に属し、トキソプラズマ脳炎の急性期治療にスルファジアジン、ホリナートカルシウムとの3剤併用で投与されている。また、トキソプラズマ脳炎に対する3剤併用療法は米国のガイドライン「成人および青少年における日和見感染症のガイドライン」において推奨治療とされている。
同剤は、日本感染症学会より、厚生労働省の「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」に対して、「トキソプラズマ脳炎を含む重症トキソプラズマ症の治療及び再発予防」におけるピリメタミンの開発要望が提出され、同会議で医療上の必要性が高いと判断されたことから、厚生労働省より開発要請がなされていた。
トキソプラズマ症
トキソプラズマ症は、健常者の場合は免疫系の働きにより、症状があらわれることはない。しかしながら、免疫機能の低下したAIDS患者の場合、トキソプラズマ脳炎は致死的な疾患となる。そして、先天性トキソプラズマ症は水頭症、脈絡網膜炎、脳内石灰化等の重篤な症状を示し、眼トキソプラズマ症は視力に深刻な影響を与え、失明に至ることもある。

グラクソ・スミスクライン ニュースリリース
http://jp.gsk.com/jp/media/press-releases/2015/