肝性脳症を効能・効果とする
あすか製薬は、12月24日付けで、イタリアのAlfa Wassermann S.p.aが創製・開発を行ったリファマイシン系抗菌薬「リファキシミン」について「肝性脳症」効能・効果で製造販売承認申請を行ったと発表した。
同剤は2013年に厚生労働省から「肝性脳症」を効能・効果としてオーファンドラッグに指定されており、海外では、1985年にイタリアで承認されてから肝性脳症のほか旅行者下痢症や過敏性腸症候群等の疾患を適応症として66の国または地域で承認されている。
リファキシミン
リファキシミンは、リファマイシン系の難吸収性抗菌薬で腸内細菌叢に対し抗菌作用を示す。経口投与してもほぼ体内には吸収されず、安全性が高い。消化管内でアンモニア産生菌を抑制することで、血中アンモニア濃度の上昇も抑制される。
アンモニアは、肝性脳症の主な要因として考えられており、血中アンモニア濃度の上昇が抑制されることによって、肝性脳症に効果を示す。肝性脳症治療における同剤の有効性および安全性については、海外における臨床試験や文献情報などで多く示されている。
また、2014年に米国および欧州で公表されたガイドラインでは、慢性肝疾患における肝性脳症に対し最も推奨される抗菌薬となっている。日本でも同剤が承認を取得した際には肝性脳症治療としての使用が肝硬変診療ガイドラインでも提案されている。

あすか製薬 ニュースリリース
http://www.aska-pharma.co.jp/news20151224.pdf