「リュープリン」の24週間持続製剤
2015年12月15日、武田薬品工業株式会社は、同社が創製した前立腺がん・閉経前乳がん治療薬「リュープリンPRO注射用キット22.5mg」の販売を国内で開始することを明らかにした。
同剤は「リュープリン」(一般名:リュープロレリン酢酸塩)の24週間持続製剤だ。同社独自のマイクロカプセル製剤技術により、1回の投与で24週間にわたって持続的に安定した血中濃度を維持できる。
同剤の24週間持続製剤は既に米国、欧州およびアジアの一部の地域にて前立腺がんの適応で販売されてきたが、閉経前乳がん治療薬としては、世界初の発売となる。
脳下垂体に持続的に作用
同剤はLH-RHアゴニスト(黄体形成ホルモン放出ホルモン誘導体)注射用製剤だ。
脳下垂体に持続的に作用し、脳下垂体の反応性を低下させる働きがある。このことで性ホルモンの産生を抑制することが可能だ。
通常、成人には24週に1回リュープロレリン酢酸塩として22.5mgを皮下に投与する。24週間持続製剤の登場により、治療スケジュールのオプションが増加し、また注射の回数が減ることで患者の負担軽減に貢献する。

武田薬品工業株式会社 プレスリリース
http://www.takeda.co.jp/news/2015/20151215_7246.html