重点領域に特化
武田薬品工業株式会社は、ロンドンに本社を置くアストラゼネカ社に呼吸器系疾患領域ポートフォリオを売却する契約を締結したと2015年12月16日に発表した。
今回の売却は、同社が2014年に消化器系疾患領域、オンコロジー、中枢神経系疾患領域、代謝性・循環器系疾患領域を4つの重点疾患領域に定めた方針に基づくもの。
同社では患者に対する治療継続を担保できるとしており、今後、重点領域に特化した取り組みを進めることで、各領域でのベスト・イン・クラスを目指していく。
国内や各国・地域での領域製品を移管
アストラゼネカ社は今回の契約によって、同社の呼吸器系疾患領域事業を獲得することになる。他に、各国・地域で販売されている同領域製品や前臨床段階の複数の化合物がアストラゼネカ社に移管され、従業員の一部も移籍する。
取り引き完了の手続きを行った後、2016年3月末までに売却完了する予定である。
この領域の製品にDaxas(一般名はroflumilast)やAlvesco、Omnaris(一般名はciclesonide)があり、2014年度のこれらの売り上げ実績は約240億円だった。同社は2015年度連結業績への影響は軽微であると見ている。

武田薬品工業株式会社 ニュースリリース
http://www.takeda.co.jp/news/2015/20151216_7253.html