エーザイと富山化学が販売
エーザイと富山化学は、抗リウマチ剤「イグラチモド」(一般名)について、承認の際に条件であった特定使用成績調査(全例調査)に関し、厚生労働省から解除の通達を受けたことを発表した。
「イグラチモド」
「イグラチモド」は、エーザイでは「ケアラム(R)錠 25mg」、富山化学においては、「コルベット(R)錠 25mg」の製品名で販売されている疾患修飾性抗リウマチ薬(DMARD)。
富山化学によって創製され、1998年に両社が締結した共同開発契約及びライセンス契約に基づき、同剤に関する共同開発や販売、情報提供活動を行っている。
疾患修飾性抗リウマチ薬は、病気の本態をコントロールするという意味を持ち、関節リウマチにおいて炎症を引き起こす原因とされている免疫異常などのコントロールが見込まれている。
用法・用量は、成人にはイグラチモドとして、1回25mgを1日1回朝食後に4週間以上経口投与し、それ以降、1回25mgを1日2回、朝食後と夕食後に増量する。
安全性及び有効性に関するデータを早期に収集するための全例調査
「イグラチモド」の承認条件は、2012年6月に関節リウマチを効能・効果として承認を取得した際に製造販売後、一定数の症例データが集積されるまでの間、全ての症例に対し背景情報の把握と同剤の安全性及び有効性に関するデータを早期に収集するために付されていた。
両社は、2012年9月12日の販売開始から2013年4月14日までに本剤を投与された全ての患者を対象に全例調査を共同で実施。2,246例における投与開始から24週間の中間集計解析結果を厚生労働省に提出していた。今回の承認条件解除は、これらの全例調査の安全性及び有効性データにより、新たな措置を必要とする問題点が確認されなかったと判断されたことによる。
関節リウマチ
関節リウマチは自己免疫疾患の一種。罹患早期から関節破壊が進行し、関節の変形などにより、体の多くの関節に発生する炎症で関節が腫れて痛みを引き起こす疾患。その患者数は、日本に約70~80万人といるとされている。

エーザイ/富山化学 ニュースリリース
http://www.eisai.co.jp/news/news201583.html